コヨーテは「偉大な神秘の力」によって、
たくさんのメディスン(呪術の力)を与えられたので、
彼は力も自惚れも、とても強いものとなりました。
根拠もないのに、彼は出来ないことは無いと思っていました。
彼は自分が偉大な大精霊よりも強力であるとさえ思いました。
コヨーテは賢いけれども、ちょっと間抜けでもあったのです。
大昔のある日、彼は星と踊ろうと思いつきました。
「ああ、ホントにまったくそうしたいものだ!」
彼は明るい星が山向こうに昇るのを見て、叫びました。
「ホー! お星様よ! ちょっと待って、降りて来なよ!
俺は、あんたと踊りたいんだよ!」
星はコヨーテが捕まえられそうなところまで降りてきて、
それからまた、コヨーテを必死に捉まらせたまま、
上空へと急上昇しました。