すぐに彼は、道のそばに座った男に出くわしました。
男は亀の甲羅のラトル(ガラガラ)を持った、呪い師でした。
「あんた、ウサギが通り過ぎるのを見なかったかい?」
とキツネが聞きますと、呪い師はこう答えました。
「見たとも。 なんだか病気で弱ってるみたいだったね。」
「俺はそのウサギを食べるつもりなんだ。」
「ああ、それでやつはとても恐れているように見えたんだな。
あんたのような偉大な戦士が、誰かを捕らえようと決めたと
なりゃ、そいつが逃げきろうってのが無理な話さね。」
キツネはこれを聞いて大喜びして、こう言いました。
「そうとも、俺はオングェ・イアス。
どんなウサギも俺から逃げることは出来ないのさ。」